2016年4月26日火曜日

~トラディショナルとアバンギャルド~

意味のわからないタイトルになりましたが、この夏のお店のテーマです。

今回のインドでは子供たちの意思確認もしっかりできたし、
彼らの作品も期待以上に完成度が高かった。
買い付けも無駄のない、魅力的なものを仕入れることができたと思うし、
まあ、有意義な里帰り(笑)だったと思う事が出来ます。

今は埃をかぶった店の大掃除と草むしりと商品入れ替えでてんてこ舞いですが、
今週末にはお店を開きたいと思い、陳列にも力を入れています。

今まで手を出せなかった、少し高めのインド人若手デザイナーの斬新な服、
最近はまりにはまっているジャイプル発の伝統工芸「ブロックプリント」
これを2大テーマに春夏の商品を並べていきたいと思っています。
インドにはシルクやパシュミナなどの人気の素材もありますが、
私はできるだけインド綿にこだわって、
インドならではの明るい色遣いとプリントで、身につけて心地よいものを並べていくつもりです。
あったかい日にはアイスティーもご用意しておきます。是非お立ち寄りください♪




2016年4月20日水曜日

~へナタトゥー~

今回、子供たちが作ってくれたブレスレットは、質も数も桁はずれ!!
一つ一つに値をつけて買い上げるシステムをとってきたので、
このままでは破産してしまう・・・と思い、新たな課題を与えることにしました。
それが「へナタトゥー」。
毛染めなどに使われる天然の植物「へナ」でボディペイントするんですね。
2週間ほどですっかり消え、身体には害も無く、何度でも楽しむことが出来ます。
アクセサリーの一種のようなもので、インド人の女性は好きでみんなやっています。
描くのも上手です。
大都市、デリーなどではこの「ヘナ タトゥー」を商売にしてる人が結構多いんですね。
私の友達(日本人)も、インド土産にいつも帰国日にヘナをやってもらっています。
図柄や範囲、部位やかかる時間なんかによって金額はまちまちなんですが、
いい商売になってると思います。
欧米人女性は大好きですしね。
ちなみに、公共浴場に入れてもらえるか?は不明。

子供たちはみんな絵を描くのが好きだったので、
どこかで才能が開花するかも?
と思い、ヘナとデザイン本を買って早速試しました。
まだまだコツを得ていないのか、線の太さや強弱をつけるのが難しいようです。
私の手足は落書きのようなペイントだらけになりましたが、
二日目にはすでにコツを得た子もいて、素敵な柄が出来上がったりしました。

学校を訪れる人たちにサービスで描いてあげてもいいし、
もしかしたら小銭稼ぎくらいはできるかもしれない。
手に職をつける感じで、興味を持った子供には続けてもらいたいです。

以前ネイルアーティストの知り合いのためにヘナを仕入れたことがあり、
お店でも販売中。
興味のある方はぜひ♪
1本70円~100円(質によって少し値段が違います。)


2016年4月18日月曜日

~4月のインド~

以前はこの時期と9月の2回インドを訪れていましたが、
ここ数年は9月だけしか来れないことが多く、4月のインドは久しぶりです。

一言で言えば、暑い!
日中は40度を超え、しかも乾季で空気はカラカラ、
とにかくのどが渇きます。
最初の数日は身体がうまく適応できず、
朝からフレッシュライムソーダを飲んだりしてましたが、
今ではすっかり慣れて、いつもと変わらず、暑い中熱いチャイで一日を始めています。

今学校は期末テストが終わった後の春休みの状態にあり、
写真のようにみんな昼間はクターっとしています。インド人でも暑いものは暑いんですね。
そして誕生日が多い。
インドの下層のカーストの人たちは、自分正式な誕生日を知らない人が多く、
よくサーティフィケーションバースデーという言い方をします。
「書類上の誕生日」のようなものですね。
はっきりわからない人はなんとなく4月。そんな風潮があるような気がします。
学校でも先生を含め、5人が今月の誕生日です!!
生徒すべての中で・・じゃないですよ。住み込みの子供たちと先生でこの確率!!

そしてもう一つ。
結婚式が多い!
毎日毎日どこかで、いや、どこでも、結婚式が行われています。
大音響で音楽が延々と流れてるし、きらびやかなイルミネーションでその様子を少し知ることが出来ます。
子供たちの中にもぼちぼち結婚を考えてもいい年頃になりつつある子もいて、
結婚式に招かれて夜な夜な出かけていったりしています。
私も一通招待状をいただきました。
いつも食事の支度をしてくれるおばさんの娘さんです。
残念ながら私がこの町を去った後のことなので参加できませんが、ささやかなプレゼントを渡しました。
そのおばさんが結婚式の準備で忙しいので、代わって子供たちが大活躍です。
毎日協力して夕飯を作ってくれます。

ここ10年、色々あったようで、変わらぬ日常が流れていることに、ふと安心したりしますが、
それは私が訪れている間だけの日常で、
先生は日々頭を悩ませ、子供たちも進路に悩み、学校も2度引越しをしました。
親元を離れ、学校での生活を余儀なくされてる子供たちは、激動の人生・・・といっても過言ではないでしょう。
それでも、貧しくても理不尽な扱いをされても、
ふてぶてしく、図々しく、したたかで前向きなインド人を、私はうらやましいと感じてしまうし、
つい応援したくなります。

そして、そんなインド人から、今私は日本人頑張れと応援されています。
熊本の地震を、インドの新聞、インドの人々の話しから知りました。
こんなに遠くから私が何を言えたものでもないですが、
熊本の人々に、インド人のような前向きさと九州人の情の厚さ、根気強さで、
なんとか今を乗り越えてもらいたいと、心から願います。




2016年4月14日木曜日

~チャットプージャ~

ブッタガヤです。
子供たちと再会し、私のもう1つの日常が戻ってきました。

今は「チャットプージャ」というお祭りの最中で、
学校で暮らしている子供たちの何人かは実家に帰っており、
まだ再会できていない子もいます。
このプジャ(お祭り)は太陽に祈りを捧げるお祭りで、
太陽が沈む時、朝日が昇るとき、水で体を清めてお祈りをします。
驚くべきは、太陽が沈んでから翌々日の太陽が昇るまでの36時間、断食をするというのです。
この暑い夏に水も飲めないというのはさすがにきついので、
参加する人は本当に信仰の厚い人たちだけです。

まあインド人、特にこのビハール州の人たちは断食が好きで、
特に女性は、子供の幸せを願って断食する日があったり、
夫の幸せを願って断食する日があったり、
私に言わせればちょと災難です。
以前、母親が子供のために断食する日にこの村に居合わせたことがあり、
学校の子供たちに、母なんだから僕たちのために私もやれといわれたことがあり、
苦し紛れに、「限られた時間の中で、あなたたちと一緒に食事をする時間のほうが大事なの」
と言ったときの子供たちの不満げな顔が忘れられない。

何しろ神への信仰が厚いインド人。特にこの村の人々。
もちろん否定はしないし、祈ることで心が軽くなることもあるでしょう。
だけどさ、祈るよりも行動しようよ。
祈るだけでは状況は好転しない。
祭りのたびに学校や労働が中断され、お金もかかり、
それが貧困を助長し、発展を妨げ、人を怠惰にしてることに気づかなきゃ。
発展を続けるインドの中で、取り残されてるのはあなたたちだけだよ、と
教えてあげたい。

貧しい人々ほど神にすがる傾向があるように思う。
あなたたちが祈ってる間、ほかの州、ほかの国の人たちは休まず働いてるのよ。
と、外部が思っても、渦中の彼らには届かない。もどかしい。
 


2016年4月8日金曜日

~伝説の安宿・パラゴン~

まだ若きバックパッカーだった頃、よくこの宿を利用しました。
ドミトリーという大部屋があり、
ただベッドひとつとその周りの開いたスペースだけが自分の空間でした。
1泊150円くらいだったでしょうか。
長く滞在していると、隣のベッドに寝ている人はころころ変わります。
日本人の女の子が来れば安心し、
日本人の男の子だとちょっとドキドキし、
欧米人の男の人は行動パターンが違うのでお互いにほぼ無関心、
欧米人の女の子だとうるさいのでちょっと嫌だな、と思ったりしてました。
(お香を焚いていて怒られたことがある!)

昔は旅人で溢れかえっていたこの宿も今では廃れ、
3つあったドミトリーはすべて閉鎖。
いくつあるのか把握し切れなかった数々のシングルルーム、ダブルルームには
インド人やバングラディシュからの旅行者が集団で泊まったりしています。

今回初めてバス・トイレつきの部屋というものに泊まり、
えー、この部屋でこの値段かよーという相変わらずの不満を持ちながら2日間を過ごし、
ただ壁の落書きだけで旅人時代を思い出し、
慣れ親しんだここ、カルカッタを後にしました。

さよなら、パラゴン。
もうきっと泊まることはないでしょう。