2016年10月3日月曜日

~ インドの現実 ~

ニューデリーです。
今日はガンジーさんの誕生日で国民の休日。
お店がどこも閉まっているので私も自分の仕事を中断し、
青空スクールを卒業してデリーで働いている子供に会うことにしました。

年々肥えていく彼の身体を心配しつつ、
見栄を張って少しお高いレストランに入って彼の食べたいものをオーダーし、
彼の近況に耳を傾け、学校に残っている彼の弟分たちの話になったとき、
愕然とする事実を知らされました。

「一人、また一人と学校を離れようとしている。」

まだ子供たちが幼かった頃、
貧困により彼らを育てられない家族は、
子供を学校に預けました。
子供たちは共に学び、寝食を共にし、共に成長してきました。

高校を卒業するくらいの年齢になって、さあこれから、
彼らは将来を選び、彼らの人生を歩んでいくんだと思っていた矢先、
ある家族が一人の子供を引き取りに来ました。

成長した子供たちは、いまや一家の重要な働き手なのです。
子供たちの家族は大学なんて行ってほしくないのです。
そんな余裕はないのです。
一日も早く働いて、家にお金を入れてほしいのです。
今回突如聞かされた一人の子供の学校離脱で、
初めて、今までに離れて行った何人かの子供の家族を想いました。

「貧しい子供に教育を。」
それはきれいごと、理想論だったのでしょうか。
彼らの家族が貧困から抜け出せない限り、
子供は夢を追うことはおろか、見ることすらできない。

「日本で働きたい」
キラキラした目で話してくれた彼の行方を、誰も知らない。

早く日本に連れてきちゃえばよかった。
悔しくて泣けてきた。

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